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こどもの習い事・考、英語編

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コミュニケーションは泥臭いもの

各論のひとつ目はやはり英語でしょう。こどもの将来を考えた時に、英語の能力が全く不要と考える人は少ないのではないでしょうか。ただ、その方法やタイミングは色々と議論があり、世の保護者の方々を迷わせる原因とも思います。その選択肢に、ある程度制限を設けないとまとまりのない意見になりそうなので、梵家の基本設定に乗せた上で考えてみます。

最初に結論を述べると、梵家では「月1万円前後の、英語ネイティブの外国人講師と対面で会話する英会話教室に、年少さんから週1回程度通わせる」ことにしています。とんでもなくありきたり過ぎる結論ですが、この理由については以下で説明します。

まずはじめに、私が我が子を「国際社会で通用する人間」に育てるうえで大切にしたいことが2つあります。

「アイデンティティ」と「コミュニケーション能力」です。

極論を言えば、この2つが育てば英語の早期教育すら不要とも考えています。本気になれば英語自体は本人があとからどうにかすると思うからです。逆に言えば、私が考える英語教育は、英語を通してこの2つの指標を伸ばすことです。

「アイデンティティ」は、自分は何者か、という問いに対して、私はこういう者であると腑に落ちる気持ちです。例えば、俺は日本人で日本人の考え方はだいたい分かる、というのは日本で暮らすうえではあまり意識しませんが、ひとたび国際社会に目を向けると、異文化を理解するうえで大切な感覚の礎になると思います。そして、自分は何者か、の問いに答えられる人間は精神的にタフになると考えています。

「コミュニケーション能力」は、相手の気持ちを理解し、自分の気持ちを伝える能力です。これは言語によるコミュニケーションを超えたところの意思疎通能力を意味しています。特に人間と人間の、泥臭い、感情と感情の、俺とお前の間をつなぐことができる、能力です。英語が分からなくても、何が何でも通じ合ってやる、みたいな意味です。

なんだか広げた風呂敷が大きくなり過ぎましたが、梵家の小さい事情に合わせると、習い事英語に関する基本スタンスは以下です。

①月の予算は1万円程度。
②日本の教育システムに乗ることを基本とする。
③将来は日本での就業を基本とする。
④日本の文化で育てる。
⑤コミュニケーションは対面が至高。

改めて列挙して、自分の保守的さ加減に呆れましたが、我が子は幸か不幸か、この日本国の梵家に生まれてしまいましたからね。どうしたって家庭のお財布事情を超えることはできませんし、日本人としてのアイデンティティを確立することが何より自然で効率が良いです。なんだかんだ言ってもまずはマジョリティの中で育てる方が、親子ともにストレスが少ないはずです。ただ、本当に能力の高いご両親から、能力の高いお子様が生まれた場合はその限りではありません。どんな道であってもマイノリティとしての大変さを乗り越えられるでしょう。

というわけで、改めて①「月の予算は1万円程度」から解説すると、梵家のお財布では、インターナショナルスクールやネイティブ英語の私立幼稚園、私立小学校は厳しいということです。情けないですが、無い袖は振れません。

②「日本の教育システムに乗ることを基本とする」については、国際バカロレアなども注目されていますが、最初から海外の高校大学に進学することを前提とはせず、一条校と呼ばれる、日本での狭義の「学校」の認定を受けている環境で学ぶ方を優先するということです。もちろん本人の希望があれば海外進学も支援しますし、東京都立国際高校などは、バカロレアと一条校を満たせてお財布にも優しいので、そういうのは魅力的ですね。

③「将来は日本での就業を基本とする」については、②ともやや共通しますが、もし将来的に本人がその気になれば、その時は惜しげもなく海外就業を支援しますが、最初から海外で働くことを前提にはしない、ということです。

④「日本の文化で育てる」については、結局英語でコミュニケーションをとることは、相手の文化背景を理解できないと難しいと考えるからです。月並みですが、まずは日本文化を理解できないと、その違いに気が付けないと思うのです。

⑤「コミュニケーションは対面が至高」については、人と人とのコミュニケーション能力は顔を合わせてこそ養われると考えるからです。英語の絵本や動画、ゲーム教材などでの英語教育も有効だとは思いますが、あくまで補助的な役割と考えています。メインとして時間と費用をしっかりかけるなら、対面一択です。日本人講師よりは、外国人のネイティブ講師(個人的にはアメリカ>カナダ>イギリスというイメージ)が良いと感じます。ただ、開始のタイミングはあまり小さい時期だと預けづらいので、年少さんくらいからが無難かなとは思います。

以上のことから、「アイデンティティ」と「コミュニケーション能力」、①-⑤の梵家の小事情とを照らし合わせると、最初に述べた結論「月1万円前後の、英語ネイティブの外国人講師と対面で会話する英会話教室に、年少さんから週1回程度通わせる」になりました。もちろん、その程度で英語が話せるようになるとは考えておらず、外国人との英会話が、日常に溶け込んでいるだけで良いと思っています。

「なんだよ、長々と御託を並べたくせに、結局つまらねぇ答えだなぁ」という声が聞こえてきそうですが、すみませんあしからず。今後も、我が子の成長に合わせて、方法論は見直していきます。もちろん異論は認めます。

凡々梵

私も英語で苦労をしたので、我が子にはそうなって欲しくないと思いますが、反面、英語だけができても幸せになれるとは限らないという感覚もあります。結局振り返って思うのは、英語の上手い下手だけでなく、もっと根源的な人間力を伸ばすことが国際人として大切な気がします。

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