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任意のホームインスペクション(住宅診断)は必要か①

目次

第三者の評価はできるだけ多い方が良い

新築戸建について、任意のホームインスペクションを入れるかどうか、悩んでいる人も多いと思います。

結論から言うと、あなたが不動産の素人なら何らかの形では絶対に入れた方が良いです。

以前の記事「文京区の注文住宅、建売住宅、建築条件付き土地(売建住宅)の違い」でも述べましたが、売建住宅のデメリットとして、見えないところのコスト削減(手抜き)のリスクがあるとお伝えしました。

ここから先の内容はあくまで私の個人的な感想、経験に基づくものですので、記事の信頼性は皆様個人でご判断ください。もちろん何か損害が生じても責任は取れませんのでご了承ください。

私が今回のマイホーム購入で学んだことの一つに、不動産業界のいわゆる「普通」の感覚は、その他の業種で働いている人たちの普通の感覚とは乖離している部分があるということです。もちろんどんな業種でも大なり小なりそうした感覚の乖離はありますが、大金を支払うマイホーム購入ですから、やはり小さな違和感でも黙認できなくなるのは当然かと思います。

一例としては、住宅のコンクリート基礎の部分に木くずやたばこの吸い殻などのゴミが散乱している状態で床が閉じられていたり、木材を固定する釘が乱雑に打たれていたり、壁内の断熱材の施工がすきまが多くて雑だったりします。業者からすれば、そこを丁寧にやったとしても時間がかかるだけで、大した効果の差はないのかもしれません。すべての業者がそうだとは思いませんが、おそらく建売住宅(売建も含む)の多くが何らかの手抜きをされている可能性があります。もちろん、床下にゴミが散乱していようが、基本的な住宅の性能に差はないと思います。しかし、一事が万事と、その他の重要な部分にもそうした心構えが悪影響を及ぼすんじゃないかと不信に思うのが自然でしょう。

通常、そうした不信感に対して、売主の不動産会社は規定の現場検査として「①社内検査(+自社建築士の工事監理)に加え、②住宅瑕疵担保責任保険の検査や、③建築確認の検査があるから十分ですよ。」と回答することが多いのではないかと思います。ただ、①については施工している建築会社自らが行うため、本質的な工事監理としての意義はありません。施主が建築士を直接雇って工事監理をする場合にはその限りではありませんが、今回は本論から外れるため割愛します。②③については第三者機関の評価ですが、検査をする範囲は限定的で、決して十分とは言えません。

そこまで言い切る理由は、①②③の検査を受けた上で、私自身が今回のマイホーム購入で欠陥住宅を引き渡されたからです。
正確に言えば、私が自ら行動を起こしたことで、大きな欠陥を是正することができた住宅です。

ひとつ大切なことは、自分がお金を出して、自分が住む家なのだから、何があっても困るのは自分です。
決して他人にすべてを任せてはいけません。どれだけ文句をいっても不動産会社や建築会社にとっては、これまでも何度も経験しているクレームのひとつでしかありません。結局住むわけではありませんし、よほどのことがなければ契約を白紙に戻すこともできません。仮にできたとしても、それまでに施主が尽くした時間や労力は返ってきません。もし裁判でとことん追求しても、長期化すればその間にこども達はどんどん成長して小学生になってしまいます。何のための移住か本末転倒にも感じます。結局、不動産や建築に無知な施主は、弱者です。弱者がそのままで勝てるような甘い業界ではないんです。つまり、自分で家を建て始めた以上、強者となって何が何でも最後まで自分の力で成功させるしかないんです。

他人任せではなく、自分の力でマイホーム購入を成功に導くための一助として、任意のホームインスペクションの導入は是非おすすめします。中古住宅の評価はもちろん、すでに完成している建売の新築住宅であっても、素人には分からない視点で専門的な評価をしてくれます。可能であれば、住宅建築の最初から、その過程をチェックしてもらいながら進めるのが理想だとは思います。ただし、この方法は費用が掛かることと、ポイントポイントで評価を待つ必要があるため、工事期間が長くなることのデメリットがあります。短期間で公立学区遷を成功させたい場合、あまり適さないでしょう。その場合は、竣工時の施主検査に同席してもらうだけでも大きな意味があると思います。
ちなみに私は、建築中のインスペクションは工事期間の点から断念し、引き渡し直前の施主検査のときに立ち会ってもらいました。インスペクションでの直接の指摘ではありませんでしたが、その時のレポートがきっかけで住宅の欠陥が発覚しました。

ステルスマーケティングに思われたくもないので、あえてホームインスペクションの業者は載せません。
これは広告でもなんでもなく、私の苦い経験からの警鐘ですので。
(アドセンスなどの広告が出た場合は、私個人のおすすめではないのであしあからずご了承ください。)

他には、住宅性能評価等(私はフラット35Sの申請をしました)も任意の第三者評価といえますが、工事監理という意味ではやはり効果は限定的かと思います。もちろん第三者評価は多い方が良いので、可能なら併用するのが良いと思います。

ただし、ここまで絶賛した任意のホームインスペクションですが、実施するにあたって大きな注意点があります。
それを知らずに導入すると、こんなはずじゃなかったと後悔につながってしまう可能性があります。

このことについては次回以降の記事で述べたいと思います。

凡々梵

正直なところ、もう家を建てるのはこりごりです。
普通は一生に1回のことが多いとは思いますが、そのくらい大きなストレスを感じた期間でした。
十分なお金と時間があればまた考えますが、もう一生そんなこともないでしょうしね。

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